練習日誌つけてますか?強くなる日誌とは?
トライアスロンに挑戦するなら、練習日誌をつけましょう。ただでさえ、三種目にまたがり、練習のスケジューリングや、フィードバックが複雑な競技です。日誌とは大げさに聞こえますが、記録を取って、それを元に練習予定を立てるという事です。強くなるには、己を客観的に知って改善していくことです。トライアスロンが経営者に好まれるのも、こうしたマネジメント能力がビジネスと似ている部分が多いからでしょう。練習日誌をつけることで、客観的に自分を知ることができます。さて、肝心の内容について、書いていきますよ!
記録(ログ)の取り方
一昔前は、練習日誌は日誌の文字の通り、手書きでノートでした。今でもノートにつける選手も多いでしょう。ノートの場合には、ぱらぱらとページをめくれば過去の振り返りも簡単だし、過去との比較も簡単です。書き込む内容も項目に縛られずに応用がききます。具体的にどんなことを書き溜めておけばいいのでしょうか。
絶対に必要な項目は、「日にち」「天気」「練習場所」「時間」「練習内容(メニュー・距離・時間・タイム・心拍数・パワー・ケイデンスなど)」です。これに、どんなことを感じたかや、調子の善し悪し、使用機材などを書き込む余裕があれば、ベターです。
また、レースのときには、移動手段や移動スケジュール、どこでどんなものを食べたか、などを書き留めておくと来年のレースで大いに役立ちます。特にロングは数日前から食事内容が重要になってきます。海外や田舎で信頼できる食事がとれるかどうかは、パフォーマンスに直結します。また、レース当日の記録には、どんなドリンクを使用したか、補給食をどのタイミングでどの程度を使用したかも必ず記録しておきます。成功や失敗の要因は必ず、見つけておくことです。
参考例
5月1日(日)晴れ
バイク練習(大井ふ頭)8時45分〜
ペースライド 2:00:00 70km
av35.8km/h av159bpm
av225w NP233w av87rpm
久しぶりにTTバイクで走った。無風でホイールもZIPP808のレース使用だったので、調子よく感じた。
補給はショッツを45分、90分の2つ摂った。ドリンクは水で、暑さは気にならなかった。
今では、心拍計が普及し、ストップウォッチとしてトレーニングに使用する人が増えました。心拍計のデータをコンピューターに接続すれば、インターネット上のトレーニングダイアリーでログ管理ができるようになっています。非常に便利で、ノートに書き込む時間のない人は、是非、活用してください。もちろん、スイムなどウォッチを使っていない場合には、手入力でダイアリーに書き込むことができます。ノートもいいですが、ネット上のダイアリーもとても便利です。自分で感じた感覚や機材や補給のことなどをコメントとして書き込んでおけば完璧!仕事が大変だったとか、家族行事があったなど、練習以外のことも書いておくといいですね。
上記のようにノートよりも詳しく残るので、個人的にはネット上のトレーニングダイアリーがお勧めです。ライフログといった機能がついている心拍計では、歩いた歩数(活動量)や睡眠時間なども記録してくれます。こまめにパソコンに繋いでアップロードしてくださいね。(最近では、Wi-FiやBluetoothで自動的に飛ばせるものもあります)
強い選手でも、練習日誌をつけていない、日々の体調や感覚で練習しているという選手もいます。しかし、そんな感覚派の選手が、客観的なデータを参考にしたら、もっと強くなることでしょう。強くなりたいなら、今の自分(やってきたこと)を正確に知ることです。
週ごとに記録をまとめる
毎日の練習記録を上記の要領でつけることができたら、週ごとに集計を出しましょう。なぜか、日本ではマラソン文化からなのか、「月間走行距離」という1ヶ月に走った距離をモノサシとしている人が多いですね。1ヶ月は28日間のときもありますし、31日間のときもあるので、週ごとがいいでしょう。それに、週単位のほうが、練習の変化を分析しやすいのです。そして、距離にこだわるのをやめましょう。気をつけていくのは「時間」です。
トレーニングは、毎週毎週同じ強度ではありません。「メリハリ」がとても大切ですから、頑張る週と、休む週を自分自身で計画していきましょう。お勧めは、1週間ごとに少しずつ時間と強度を増やしていき、3週間頑張ります。4週目はイージー週に充てて回復につとめるスケジュールです。もちろん、3週ハード1週イージーの繰り返しが正解ではなく、2週ハード1週イージーでも構いません。3週頑張るつもりが、2週目に出張が入ってしまったから、1週目を思い切り頑張って、2週目はイージーにしよう、など、応用は無限です。大事な事は、メリハリを自分でコントロールして、オーバートレーニングを防止することです。そんなに練習しないから大丈夫という人も、週計することで、トライアスロン以外の予定が立てやすくなりますよ!
13週移動平均を出す
上級者の方は、週合計を直近の13週の平均時間を出します。エクセルを使えば簡単です。13週移動平均が今の練習状況を表していますから、レースに向けて13週移動平均が上がっていくようにしましょう。細かい分析テクニックについてはプロコーチに習ってくださいね笑。まずは、自分のトレーニングに客観的な視点を持つ、ということが大事です。
以上、練習日誌について書いていきました。毎日のログをしっかりとり、週でまとめ、13週移動平均まで出せれば、自ずと自分の練習パターンが見えてきます。どの練習が時間が多いのか、逆に足りないのか。どのくらい練習をしたら、怪我したり、風邪を引いたり(自分の練習時間の限界)してしまうのか。強くなるための近道は、練習日誌にありますよ!
by KD