初心者のトランジット不安を取り除く(ショート編)
トライアスロンデビュー、この日のために、スイム・バイク・ラン、それぞれトレーニングを積んできましたが、トランジッションについての準備は万全ですか?トランジッションとは、スイムからバイク、バイクからランへの種目移行のことです。もちろん、競技時間に含まれます。長いレース時間の中ではごくわずかな時間ですが、準備ができていないと慌ててしまうものです。ショートとミドル・ロングのトランジッションでは、勝手がずいぶん違うので、ここでは、初心者の方にあわせてショートのトランジッションについて解説していきます。
トランジッションチェックイン
ショートのトライアスロンではレースの当日に、トランジッションエリアにて、バイクをセットします。エリアは、選手以外が許可なく入れないように囲われていることが多く、選手であっても、セットできる時間が予め決められています。トランジッションエリアでの準備のことを、「トランジッションチェックイン」といいます。チェックインでは、エリアに入る際に、ナンバーの確認、ヘルメットストラップの確認(きちんと頭を守れるか)などのチェックがあります。エリアに入ってからは、自分のナンバーが書かれたスペースにバイクをセットします。ショートの大会では、スイム→バイク(T1と言われます)と、バイク→ラン(T2と言われます)のトランジッションエリアが同じであることが多いですね。T1、T2ともに同じ場所の場合には、バイクだけでなく、ランの準備もしておきます。
バイクをセットする
バイクセットは、ナンバーで指定されたスペースに。ラック型では、サドルをラックに引っ掛けます。この時に、自転車の向きは、ラックに書かれたナンバーを見て、手前にハンドルがくるようにかけます。ナンバー順に、自転車の向きは互い違いになっていますので、間違えないように。トランジットエリアは狭く、混雑するので、タイヤの空気はチェックインの前に予め入れておきましょう。サイクルコンピューターの数字をリセットし、漕ぎ出しをスムーズにするために、軽めのギアに入れておきましょう。
バイクをかけたら、ハンドルの上にヘルメット、サングラス、ナンバーベルトを置いておきます。風で飛ばされないようにヘルメットはストラップを広げて、ブラケットにひっかけて置くのがコツ。もちろん、被りやすいように内側が見えるように置きます。そこに、サングラスとナンバーベルトを入れ込んでおきましょう。もちろん、サングラスもナンバーベルトもつけやすいように広げておきましょう。
バイクシューズ
バイクシューズは、ペダルにつけておくか、ハンドル手前に置いておきます。写真のようにエリート選手は、ペダルにつけたまま。乗車してから、乗りながらシューズを履きます。バイク操作やレースに慣れてきたら、チャレンジしてください。トランジッションエリアでも、クリート付のシューズではなく、裸足で走れるので、速いですし、慣れたら安全です。でも、ぶっつけ本番では絶対にしないこと。予め、事前に練習しておきます。初心者でバイク操作に不安がある方は、乗車前にシューズを履きましょう。トランジッションエリアを抜けて、乗車するまでは、バイクシューズで走ることになるので、滑らないように注意!
ランニングアイテム
T1、T2が同じ場合には、ランシューズもセットしておきますよ!ランシューズは、すぐに履けるようにゴム紐にしておいたり、すぐに靴ひもを締められるようなアイテムで工夫しておきます。(このあたりのトランジッションテクニックについては、別投稿しますね)初心者は慌てず、靴ひもを締めて構いません。でも、靴ひもをほどく時間はもったいなので、予めほどいておきましょうね。靴下を履く人は、ここで履くのでセットしておきます。やはり、両足をまとめて丸めておくのではなくて、すぐに履けるよう、口を開いてそれぞれのシューズの中にいれておくといいですよ!サンバイザーやエネルギージェルなど、必要なものがあれば、あわせてセットしておきます。
トランジッションエリアを出る前に、位置を確認!
全てのギアをセットしたら、もう一確認。自分のバイクの位置をトランジッションエリアの(スイムからの)入り口から確認します。スイムを終えて走り込んでくると、目の前には沢山のバイクたち!ナンバーを辿って探すようなことのないように、位置を把握しておきましょう。ハンドル側に行くのを忘れずに!同じように、バイクを終えてからのトランジッションでも迷子にならないように、(バイクコースからの)入り口からも位置を確認しておきます。
トランジッションルール
さて、トランジッションでは、ルールがあるので、タイムペナルティをもらわないように覚えておきましょう。「バイクに触るのは、ヘルメットを被ってから」です。ヘルメットを被りながらバイクを移動させることはできません。ヘルメットストラップを締めてから、バイクラックから取り出します。同様に、バイクをラックにかけてから、ヘルメットを取らないといけません。ストラップを外しながら、バイクをラックにかけることはできません。
また、自分の私物は、自分のナンバーが書かれたスペースから出ないように。ランシューズ用のボックスがある場合には、そのボックス以外の地面に私物を置いてはいけません。ウエットスーツやゴーグルは、ボックス内に入れます。ヘルメットも同様です。もし、スペース外にある場合には、タイムペナルティの対象になります。ローカルレースなどでスペースの区切りが緩い大会もありますが、私物を広げておいてしまうと他の選手の迷惑にもなるので、気をつけましょうね。
更衣室はあるのか
初心者の方、特に女性が気にするのは、更衣室の有無。予め、大会事務局に確認しておきましょう。ショートの大会だとない場合も。着替える必要がないようなウエアを用意しておきます。ミドル、ロングの大会の場合にはほとんどの大会でトランジッションエリア内に用意されています。
以上、ショートのトランジッションについて書いてみました。ミドルやロングになると、T1とT2が違ったり、アイアンマンでは、トランジッションバックなるものがあったりと、勝手が違ってきます。これはまた別途ポストしたいと思います。
By KD