トライアスリートのバイク練習は断然ローラー台の理由
ローラー練習とは
ローラー台やインドアトレーナーでの自転車練習を総称してローラー練習と呼ぶことが多いです。機材はいろいろですが、大きく分けて、自転車を固定しているローラー台と、自転車が固定されていないローラー台があります。フィットネスクラブに設置されているようなスピニングバイク、フィットネスバイクはここでは外します。(トライアスロンバイクとは乗るポジションが大きく異なったり、バイクシューズが使えない場合があるため。ポジションが出せてバイクシューズが使えるものもあります)
ローラー練習にはメリットがたくさんです。まず、第一に練習時間を選びません!バイク練習は外乗りの場合には、早朝や夜間などは辺りが暗くて危険ですが、ローラー台なら、勤務前の早朝でも、会社帰りの夜間でも大丈夫。第二に、安全です。先ほど述べたように、無理に通勤バイクなどで練習を確保しようとすると、事故のリスクが高まります。都市部で練習している方ほど、ローラー台のメリットは大きいと思います。第三に、これが一番のメリットかもしれませんが、練習効率がいい、です。信号もなく、風も坂もないので、狙った強度でトレーニングができます。個人的な意見ですが、日本人のバイクが欧米人に比べて弱いのは、体の大きさや筋量も要因の一つだと思いますが、練習環境もあると思います。とにかく、日本の道路事情はあまりよくありませんよね。道幅は狭いし、何しろ、自転車に市民権はありません。特に都心部ではトレーニングできたものではありません。そんな我々の味方になるのが、ローラー台でしょう!
ローラー台の種類
ローラー台は大きく分けて二種類あります。3本ローラーと固定型ローラーです。3本ローラーとは、写真のように3本あるローラーが回って(前輪が一つ、後輪は二つ)、実際の走行のように走ることができます。この上で自転車を走らせるの?というような曲芸みたいなシロモノです笑。最初は慣れないので、壁際や、手などで支えられる椅子?机?などを両脇に用意すると安心です。慣れてくれば片側に壁さえあれば問題なし、プロライダーならジャンプして飛び乗る猛者もいます。このローラーのメリットは、実際の走行に近いこと。もちろんフラつきますから、ハンドリングには注意が必要ですし、雑にもがけば、脱輪します。固定ローラーにはない緊張感がありますから、実際の走行に近いのでフォームを重視したいとき、低強度だけど、長く乗りたい時、ケイデンスコントロールなどの練習にはもってこいです。デメリットとしては、追い込む練習は難しいところです。脱輪の可能性もありますし、負荷がかけられるモデルが高価なので、ほとんどの方が、ウォーミングアップ用だったり、先述したような低強度のフォーム練習に使っていると思います。ただ、プロ選手になると、どっしりとした重い3本ローラーでゴリゴリとインターバルも行います!もちろん、めちゃめちゃうるさいですし、プロ仕様なだけあって大きく場所もとるので一般的ではないですよ。
固定型ローラーは後輪を固定するモデルが一般的です。(中には後輪を外して、専用のローラーのスプロケットを回すものや、前輪を固定して、後ろが上記の3本ローラーのように動くものもあります)この固定のメリットは何と言っても、パワー練習ができること。高強度での練習にはもってこいです。スプリンターのスプリント練習で1200wとか出すような練習だと、安いモデルでは耐えられませんが、トライアスリートのインターバルなら安いモデルでも十分!3本ローラーと違って、安いモデルでも負荷が調整できる上に、もがいても落車しません。思い切り追い込むことができるので、実走よりも適当かもしれません。
ただ、実走に活かせないようなペダリングにならないように注意が必要です。私は固定ローラーが好きなので、冬などはレースもなくて気がつけば3ヶ月実走していなかった!なんてこともあります。久しぶりに実走すると、腹筋が使えてなかったり、上半身でハンドルを支える力が衰えていたり、何しろ、コーナーワークがド下手くそになっていたり!…ローラーはとっても便利で最強のトレーニングアイテムですが、こればかりに頼らないように、うまく実走練習と組み合わせてくださいね。ローラーで高いワット出しているけど、レースで弱い下手くそライダーにならないように!
また、ワット管理をしているライダーであれば、どのようなペダリングをするとワットが節約できるのか、無理せず出力できるのか、安全に検証することができます。鏡を置いて、エアロフォームもチェックしながら、抵抗が少なく、かつ、出力しやすいペダリング、フォームを作っていけますよ!
それにペダリングについては、道路より安全に!笑、ドリル練習ができます。片足ペダリングなどは、実走だと、かなり難しいと思います。まずは、固定ローラーで基礎練習しましょう。慣れてきたらレベルをあげて、DHポジションで片足ペダリング、片手離しで片足ペダリング、、、などと難易度を上げていくといいですね。固定ローラーで安全に基礎練習をやってから実走でもドリル、もちろん安全な場所で!やってみてくださいね。
by KD