ローラー練習「飽きない」コツとは。
ローラー台(インドアトレーナー)を使ってのバイクトレーニングの有益性は、このサイトでも紹介していますが、実際に、実施している選手は少ないようです。どうやら、インドアトレーニングには、いくつかハードルがあるようです。ローラーは嫌い…という方の原因と解決方法を紹介していきます。
飽きるから嫌い
一番、多い理由はこの「飽きる」「つまらない」ですね。圧倒的です。この意見の選手の多くは、仲間とのバイクライドに楽しさを感じている、意味を持っているのでしょう。そういう方に無理強いしても仕方ありません。ですが、「強くなりたい」のであれば、仲間とのバイクライドで成長に限界を感じているのであれば、ローラートレーニングを取り入れて見ましょう。
「飽きない」コツは、まずモチベーションです。なぜ、ローラートレーニングに取り組むのか、そこを明確にします。景色や風を切る爽快感、仲間との談笑、それをローラートレーニングに求めるのはNGです。「強くなりたい」のか、どうかです。
「強くなりたい」という明確な理由が、確認できれば、メニューを作成します。ローラートレーニングでは、信号がないので、自由にメニューを組むことができます。自分に必要なメニューを作成し、あとはスタートするだけです。ただし、メニューを遂行するのには、モチベーションにばかり頼るのではなく、快適に取り組めるような幾つかのコツがあります。
快適にトレーニングするために
空調をしっかり管理しましょう。冬場のベランダなら問題ないですが、夏場のベランダでは暑さでめいってしまいます。なるべく室内で空調を管理します。また、自分の目の前にはテレビよりも優先して扇風機をおきます。テレビを見て気を紛らわすより、風を切っている方がよっぽど効果的です。また、汗も大量に書きますから、バイクを傷めないためにも、ヘッドバンドなどして汗が滴り落ちるのを防ぎます。もちろん、ハンドル周りにはタオルを引いておきましょう。また、背中のポケットに、保冷剤を入れておくのも有効です。ヘッドバンドで頭の後ろに保冷剤を固定すると随分楽になります。
また、扇風機の先には、鏡をおくといいですよ。もちろん、横においてもOKです。ペダリングしながら、自分のフォームを観察します。またシルエットを変化させて、空気抵抗の考察を行います。DHポジションでは、どのようにシルエットを小さくできるでしょうか。そして、そのポジションではペダリングしやすいのか、出力しやすいか。首をすくめてみたり、肘を置く位置を変えてみたり…実はやること、考えることはたくさんです。ローラー台は暇で退屈なトレーニングではないのです。
遂行できるメニューを作成する
もう一つ大切なことは、メニューの中身です。気合いを入れて、あれもこれも、自分への期待値が高いのはいいことですが、毎回のトレーニングで(それも孤独な)厳しいメニューを作成してしまうと、どうしても嫌になってしまいます。アップをして体調が悪いようだったら、下方修正するくらいで丁度いいですよ。調子の上がらない時には、低強度から始めて徐々にビルドアップするような練習がオススメです。インターバルで本数をこなす場合にも、これは有効です。少しずつ強度を上げるのがコツです。最初に頑張ってしまうと最後までたどり着きません。最初からガツンと踏む時には、目標回数に到達できない可能性がありますので、あらかじめ、1本目のパワーの80%を割ってしまったら終了する、とか、ハートレイトが上がりきらなくなったら辞めにするなど、ルールを決めておくと罪悪感なしに頑張ることができますよ。
ローラートレーニングは、ロングの選手にとってもとても有効的です。私も、アイアンマンにチャレンジしていた時には、ウォーミングアップ20分、メイン(インターバル)40分、ダウン20分で合計80分のトレーニングをし、そのあと、自宅付近を耐久走レベルで100分程度流すというのを定番にしていました。3時間のトレーニングですが、インターバルを安全に行い、そのペダリングの感覚を実走で落とし込むという作業ができたので、非常に効果を感じていました。もちろん、先ほど述べたエアロフォームの考察にも一役買っていました。ぜひ、皆さんも上記のコツを参考に、挑戦してみてください!
by KD