時間のない人必見!効率的にパフォーマンスUP!「特異性の原理」とは?
この記事を読んでいる人は、限られた時間の中で効率よくパフォーマンスを向上させられたらと思っている人ではないでしょうか?
今回の記事の他にも、効率的にパフォーマンスをUPさせるための記事をいくつか書いていますので、ぜひそちらもご覧いただければと思います。
・時間のない人必見!効率的にパフォーマンスUP!「過負荷の原理」とは?
さて、今回記事では、トライアスリートがトレーニングを行う時に押さえておいてほしい原理・原則のひとつである「特異性の原理」についてお話しさせていただきます。そして、効率的にパフォーマンスをアップさせるための「特異性の原理」の掴んでおくべきポイントをご紹介していきます。
鍛えたい能力・種目を必要に応じて選択する「特異性の原理」
まず、特異性の原理とは、選択したトレーニングの種目や目的によって鍛えられる能力が変わり、選択したトレーニングに関係する動作や能力に効果があらわれるという原理です。
持久走では筋持久力や心肺機能を鍛えることはできますが、最大筋出力の向上の期待は、筋持久力や心肺機能ほど見込めません。また、スクワットでは下半身の筋力を鍛えることはできますが、上半身の筋力向上は難しいです。スピードトレーニングではスピードが強化され、持久的トレーニングではスタミナが強化されます。ランニングトレーニングではランニングのスキルや能力が養われ、スイムトレーニングではスイムのスキルや能力が養われます。
これらトレーニングの種目・目的によって鍛えられる能力は変わり、選択したトレーニングに関係する動作や能力に効果があらわれることを「特異性の原理」といいます。つまり、鍛えたい能力を効率的に向上させるためには、トレーニングの種類や種目を目的に応じて選ぶことが大切になっていくのです。
「特異性の原理」の取り入れ方とポイント
では、実際に効率よくトレーニングを行うための「特異性の原理」の取り入れ方を紹介していきましょう。まず、今回のトレーニングの目的をランニングにおける「有酸素系能力の向上」とします。
「特異性の原理」に沿って種目と手段の選択をすると、ランニング(鍛えたい種目)と持久走(鍛えたい能力・目的の手段)でトレーニングすることが効果的と考えられます。ここまでは、皆さんも「特異性の原理」をあまり理解していなくとも、自然と選択できているのではないでしょうか。
しかし、ここからがポイントです。それは、トレーニングの取り組み方にあります。有酸素系能力を向上させるために有効なトレーニングの一つである持久走は、しっかりとペースを維持することで最大限効果を発揮できます。
走り出してみると予想以上に身体が軽く、どんどんペースが上がってしまったなどの経験は皆さんにもよくあることでしょう。逆に、走り出しでターゲットゾーンのペースよりも速いペースで走ってしまい、後半にはペースを維持できなくなってしまったという経験をした人も多くいるのではないでしょうか。
さて、上記のようなトレーニングの取り組み方で、今回鍛えたかった有酸素系能力の向上を促すターゲットゾーンで走った時間はいかがでしょう。どちらも効率良くトレーニングができたといえるでしょうか?
何度も書きますが、今回のトレーニングの目的は、有酸素系能力を鍛えることです。上記の取り組み方では、有酸素系能力向上への効果がないとは言いません。しかし、効率的なトレーニングができていない可能性が高いのです。
苦手種目・能力こそ、パフォーマンスを引き上げる鍵
走りきった達成感を味わいたいのであれば、上記の取り組み方でも問題ありません。しかし、この記事をここまで読んでいる方であれば、少しでも自分のパフォーマンスを引き上げたいと思っている方々だと思います。抑えてトレーニングすることは妥協ではありません。毎回全力でトレーニングすることが有効なトレーニングとも言い切れません。
そして、トライアスリートだからこそ、この「特異性の原理」を理解・取り入れてほしい大きな理由があります。それは、鍛えなければいけない種目が3種目あるということです。逆に考えると3種目も鍛え・能力を伸ばすチャンスがあるということです。この3種目あるということが、自分のパフォーマンスを大きく引き上げてくれる要因でもあります。簡単に言えば、鍛える選択肢が多くあるということです。どれか1種目に穴(苦手種目)があったとしても、残りの2種目でカバーできるだけの要素がトライアスロンにはあります。もちろん、より高い目標を目指す場合は3種目ともに穴がないように鍛える必要はありますが、苦手種目を無くす・減らすだけでも大きなパフォーマンスアップにつながるのです。
まとめ
今回の「特異性の原理」を意識して、自分自身が今鍛えたい能力・鍛えなければいけない種目がどのようなものかをしっかりと理解・選択することで、効率的にトレーニングを積み重ねていくことができます。出来ているようで出来ていない、ちょっとしたポイントに気を配るだけで、トレーニングの効率はぐっと上がっていきます。ぜひ、今日からのトレーニングのポイントとして意識してみてください。
by Kenny-Y